肝斑(かんぱん)の症状・原因・治し方・シミとの違い

肝斑(かんぱん)は、主にホルモンバランスの乱れが原因で現れるシミの一種です。他のシミとは対処方法が異なるので違いを知ることが大切です。
ここでは、肝斑の症状や原因、治し方をご紹介します。

肝斑とは

肝斑(かんぱん)のイメージ

主に女性ホルモンバランスの乱れが原因でできてしまうシミが「肝斑(かんぱん)」です。主に頬骨の高い部分に、左右対称の薄茶色のもやもやしたシミが発生します。

形状 ほほ骨のあたりや額、口の周辺などに左右対称で発生する
年齢 30〜40代に発症することが多い
主な原因 女性ホルモンの乱れ

肝斑かんたんチェック

肝斑は様々な原因で発症しますが、一見すると他のシミと区別がつきません。
まずは5つの項目をチェックして、そのシミが肝斑かどうかを確認してみましょう。

  • 妊娠中やピル服用中、または更年期に入ってからできた
  • 30代~50代になって増えてきた
  • 薄茶色、または黒っぽい茶色である
  • 左右の頬骨にもやもやした輪郭の薄い、大きなシミがある
  • 生理や更年期の影響で女性ホルモンの乱れを感じたことがある

当てはまる項目が多いほど、そのシミが肝斑である可能性が高いといえるでしょう。

※肝斑は日光性黒子と見分けるのが難しいケースがあります。判断に迷う場合は専門医にご相談ください。

肝斑の原因とメカニズム

肝斑の主な原因は、女性ホルモンの乱れです。
30代後半から50歳くらいの女性は、更年期にさしかかり女性ホルモンが崩れがちになるため、肝斑を発症することが多いと言われています。
また、ホルモンバランスに変化があったとき(例えば妊娠やピルの使用など)に発生することもあります。

女性ホルモンのバランスが崩れると、メラノサイトが活性化されて過剰に黒色メラニンがつくり出されてしまいます。それが肝斑となって現れます。
ストレスによってホルモンバランスが崩れてしまい、肝斑が濃くなる場合もあります。

また、紫外線のダメージが積み重なると悪化することもあるので注意が必要です。

肝斑の治し方

肝斑の治し方は1つではありません。
代表的なのは、ホルモンバランスを整えること、紫外線を避けること、トラネキサム酸やビタミンC配合の医薬品を内服することです。レーザー治療を行うこともありますが、レーザーで悪化してしまう可能性もあるので注意しましょう。
また、ホルモンバランスと深く関係しているので、女性ホルモン剤を内服している場合には、医師にご相談ください。

ホルモンバランスを整える

十分な睡眠のイメージ

生活習慣を見直し、ホルモンバランスを整えることが大切です。睡眠を充分にとり、バランスのよい食生活を続けていきましょう。
またストレスを溜めることでホルモンバランスが乱れてしまうことも。なるべく溜めずこまめに発散させる方法を見つけてください。

紫外線を避ける

肝斑はシミの一種なので、紫外線を避けることも大切です。
UVカット加工の帽子や衣服、日傘を身につけるほか、日焼け止めクリームなどでこまめに対策を行いましょう。
ついつい夏など日差しが強い時期ばかり気にしてしまいますが、紫外線は1年中降り注いでいます。毎日のスキンケアとして習慣化していきましょう。

トラネキサム酸やビタミンC配合の医薬品を内服する

トラネキサム酸は色素沈着抑制効果をもつ成分です。肝斑に有効と言われています。
ビタミンC配合の医薬品を内服することによって、血流にのって皮膚に成分が届けられ、体の内側から効果を発揮します。

肝斑とシミの違い

肝斑とその他のシミは「原因」と「メカニズム」が異なります。肝斑は紫外線以外の要因が組み合わさってできますが、紫外線が原因でできるシミと一緒にできてしまうこともあります。それぞれに効果的な治療を行う必要があるので注意しましょう。

実は、肝斑の特徴でもある「左右対称」であれば必ず肝斑というわけでもありません。
左右対称のシミは肝斑である可能性が高いですが、たまたま同じ場所にシミができるということもありますし、後天性真皮メラノサイトーシスという主に女性の頬に左右対称に出現するシミもあります。

気になるシミがある場合、皮膚専門医に相談すると良いでしょう。

肝斑以外のシミの原因とメカニズム

肝斑以外の代表的なシミの原因とメカニズムを紹介いたします。

日光性黒子(別名:老人性色素斑)

一般的に「シミ」と聞いて多くの方が思い浮かべるのが日光性黒子(にっこうせいこくし )(別名:老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん))です。
これまでに浴び続けてきた紫外線のダメージによって、黒色メラニンが色素沈着として肌に残りシミになります。日光性黒子についてもっと詳しく知りたい方はこちらの「日光性黒子(老人性色素斑)」も参考にしてみてください。

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)とは、ニキビや傷、虫刺され、かぶれなどによる炎症が起きた後に色素沈着したものです。
上記のような直接的な炎症が原因となって、黒色メラニンを作り出すメラノサイトが刺激されシミができます。一般的に、肌の炎症が治まって赤みがひいた後にできたシミは炎症後色素沈着の場合が多いでしょう。炎症後色素沈着についてもっと詳しく知りたい方はこちらの「炎症後色素沈着」も参考にしてみてください。

そばかす(別名:雀卵斑)

そばかす(別名:雀卵斑(じゃくらんはん))は遺伝的な要因で発生する細かいシミのことで、5〜6歳の幼児期からでき始めることが多く思春期にかけて濃くなりますが、成長とともに薄くなることが多いです。そばかすについてもっと詳しく知りたい方はこちらの「そばかす(雀卵斑)」も参考にしてみてください。

まとめ

肝斑(かんぱん)は一般的なシミ(日光性黒子(別名:老人性色素斑))に似ているので、なかなか見分けがつきません。
しかし、肝斑の主な原因はホルモンバランスの乱れなので、治し方や予防方法は日光性黒子とは異なるものです。
なるべくストレスを溜めずに毎日を過ごすことを心がけ、しっかり睡眠をとってホルモンバランスを整えていきましょう。日々の生活を改善することが難しい時には、医薬品をとりいれてみるのもおすすめです。

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MAT-JP-2403118-1.0-06/2024最終更新日:2024.06.17