頭痛薬を選ぶポイント
頭痛が起きてしまったときは、症状を改善させるために、
市販の頭痛薬(鎮痛薬)を用いるのも一つの方法です。
緊張型頭痛の場合は、運動したりリラックスして筋肉の緊張を
ほぐすことも忘れずに。
市販の頭痛薬の成分と
鎮痛効果
頭痛のセルフケアには、市販の非ステロイド性抗炎症成分配合の頭痛薬が有効です。痛みのもととなるプロスタグランジンという物質の生成を抑え、頭痛を和らげる効果があります。
市販の頭痛薬に含まれる成分には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)としてプロスタグランジンの生成を抑えて、炎症・痛み・熱を抑えるイブプロフェンやアスピリン(アセチルサリチル酸)などと、中枢性の作用で痛み・熱を抑えるが、抗炎症作用がほとんどないアセトアミノフェンなどがあります。
なおイブプロフェンは、抗炎症作用が強く、また胃腸障害の副作用が比較的少ない成分です。もともとは病院で処方される医療用医薬品として開発された成分ですが、日本では1985年から、OTC医薬品(市販薬のことを指します)として販売されています。
プロスタグランジンとは?
体内でさまざまな働きをしている生理活性物質です。ある種のプロスタグランジンは組織が刺激を受けたときに生成され、局所で痛みや炎症を引き起こすほか、体温調節中枢に作用して体温上昇(発熱)を起こすことが知られています。
市販の頭痛薬を選ぶときに
重視するポイント
効き目の「速さ」と「効果」
つらい頭痛の症状は、少しでも速く抑えたいもの。痛みがひどくなると、痛みが痛みを呼ぶ現象が起こることがあります。プロスタグランジンの生成をより早く効果的に抑える頭痛薬を選びましょう。
「胃にやさしい」工夫
プロスタグランジンには種類があり、痛みのもとになるプロスタグランジンとは別に、胃の粘膜を守るプロスタグランジンがあり、その生成を抑えると、胃に不調が生じる可能性があります。胃の粘膜を保護し、胃が荒れるのを防ぐ工夫がされた頭痛薬もあるので、利用するのもよいでしょう。