頭痛を緩和する
セルフケア
自分でできる予防・対処方法を
知っておくといいでしょう。
なるべく頭痛が起きないように、たとえ痛みが起きたとしても症状が軽く済むように備えましょう。
予防する
頭痛を記録する
頭痛の症状は個人差が大きいため、まずは自分の頭痛についてじっくり観察しましょう。日記のように、どんなときに、どのような痛みが起き、痛みはどれくらい続いたかなど、頭痛の様子を書きとめておくと、対策がとりやすくなります。
たとえば片頭痛持ちだと思っていても、時々、緊張型の頭痛が起きていたり、ちょっとした生活習慣が頭痛のきっかけになっていたなんてことも。
専用の頭痛ノートを作成するもよし、普段使っている手帳を利用するもよし。頭痛が起きたら忘れずに記録する習慣をつけましょう。
記録する内容(例)
- ・頭痛が起きた日付、時間帯、痛みがつづいた時間
- ・頭痛の症状(脈打つ痛み・重い痛みなど)
- ・頭痛以外の症状(肩や首のこり、吐き気など)
- ・頭痛の前に感じた症状(チカチカなど)
- ・薬を服用したかどうか
- ・生理があった期間
首周りの体操
毎日、数分間、腕や肩を回す運動を心がけましょう。
首の後ろの筋肉をほぐすことで、片頭痛を起きにくくすることが期待できます(予防)。また、運動不足やストレスなどで凝り固まった筋肉をほぐすことで、緊張型頭痛の軽減にも役立ちます(緩和)。
腕や肩を回して、ストレスや疲れでかたくなりがちな、首周りの筋肉をほぐしましょう。
こんなときは体操はNG
- ・片頭痛の発生時
- ・激しい頭痛がある
- ・発熱を伴う頭痛がある
ストレスをためない
片頭痛がある人の約75%に、頭痛を引き起こす何らかのきっかけがあるといわれています。
その中でもストレスは頭痛の引き金になることが多く、片頭痛のある人の約60%はストレスがあるときに、約25%はストレスから解放されたときに頭痛が起きると感じているという調査結果があります。
また緊張型頭痛もストレスや疲労によって引き起こされることがあります。忙しい1日の終わりには、入浴やアロマテラピーなどでリラックスする時間をつくるなど、自分にあったストレス解消法を見つけ、頭痛を予防しましょう。
片頭痛を予防する食べ物
マグネシウムやビタミンB2には、片頭痛を予防する効果があるといわれています。食事やサプリメントで摂るといいでしょう。
- マグネシウムやビタミンB2が豊富な食材
- 大豆、豆腐、ひじき・ワカメなどの海藻類
避けた方がいい食べ物は?
アルコール、赤ワイン、チョコレート、チーズ、ピーナッツ、豚肉、人工甘味料などは、片頭痛を引き起こすといわれることがありますが、人によって片頭痛を引き起こすきっかけや、その強さは異なります。アルコール以外の食べ物で頭痛が起きることは少ないともいわれているため、あまり神経質にならないようにしましょう。
なお群発頭痛の場合、発作が続いている時期は、飲酒や喫煙は避けましょう。
痛みを軽減する
頭痛のタイプによって対処法は異なります。
自分の頭痛のタイプを知って自分に合ったセルフケアを行いましょう。
頭痛タイプ別 対処法
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緊張型頭痛の場合
筋肉の緊張をほぐすために、入浴や蒸しタオルなどで首や肩周辺を温めたり、ストレッチやマッサージをするとよいでしょう。
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片頭痛の場合
血管を広げる入浴や運動、マッサージは厳禁。
痛む部分を冷やして、静かな部屋で横になって休みましょう。 -
群発頭痛の場合
痛みが集中して起きている期間は、飲酒や喫煙は控えた方がよいでしょう。
頭痛を和らげるツボ
症状を緩和するツボがいくつかあります。手指で、気持ちがいいなと思う程度の力でゆっくり押してみましょう。
頭痛薬(鎮痛薬)を服用する
片頭痛や緊張型頭痛の場合、非ステロイド性抗炎症成分配合の頭痛薬を利用するのも一つの方法です。痛みのもととなるプロスタグランジンという物質の生成を抑え、頭痛を和らげる効果があります。
※群発頭痛の場合は、専門医を受診し、指示に従いましょう。
頭痛とお風呂
入浴は、全身を温め、血行を改善してくれるだけでなく、心身の緊張をほぐしリラックスさせてくれます。頭痛の予防や緊張型頭痛の軽減に効果が期待できるでしょう。でも片頭痛の痛みがあるときは、かえって痛みを強めてしまうので、入浴は避け、どうしても体を洗いたいときはシャワーなどで軽く済ませる程度にしましょう。