頭痛と睡眠
睡眠は、日中働いた脳や体を休ませる、
体をつくったり修復するのに
必要な物質を分泌する、
記憶を整理するといった、
大切な役割を担っています。
睡眠の量(時間)や質が不十分だと、心や体にさまざまな異変をもたらします。頭痛もその一つです。頭痛予防のためにも、規則正しく適度で良質な睡眠をとるように心がけましょう。
睡眠と関連する頭痛
睡眠中や起床時に起きる頭痛
睡眠中や起床時に片頭痛を起こす場合があります。また群発頭痛も睡眠中に起きることがあります。レム睡眠と関連があるのではないかといわれています。中には悪夢を見た後に片頭痛を起こすという人も。睡眠の質が大切だといえそうです。ぐっすり質の良い睡眠を得るためにも、生活習慣を改善したり、枕などの寝具を見直すのもいいかもしれません。
寝すぎ・寝不足で起きる頭痛
睡眠時間が長くても、短くても、片頭痛を起こすきっかけになります。睡眠の過不足がホルモン分泌などに作用して頭痛が起きるのではないかと考えられています。
自身に合った、適切な睡眠時間をとるように心がけましょう。
睡眠時間はどれくらいとればいい?
日本人の平均睡眠時間は6〜8時間といわれていますが、適切な睡眠時間の量については個人差があり、基準を設けることはできません。日中に快適に活動できることを目安にしましょう。
寝すぎ・寝不足を改善するには?
まずは睡眠の質を改善しましょう。睡眠の質が悪いと、寝不足はもちろん、十分な睡眠をとろうと寝すぎてしまう原因に。
日中は日光を浴びる、適度な運動をする、睡眠前は入浴などで体を温める、寝る前にスマートフォンやパソコンは使わない、快適な寝具を使うなど、できることからはじめましょう。
日中の眠気と頭痛
片頭痛と眠気
片頭痛が起きる数時間〜2日前にあらわれる症状を「予兆」と呼び、眠気もその一つです。他にはあくびが繰り返し出る、やる気がしない、疲れやすい、首がこる、光や音に敏感になるといった、さまざまな症状があらわれることがあります。また片頭痛がある人は、頭痛のない人に比べて日中に眠気を感じる人が多いという報告もあります。
生理前の頭痛と眠気
女性の場合、生理(月経)の3~10日前頃から、頭痛や眠気を感じることがあります。これは「月経前症候群(PMS)」と呼ばれる症状の一つで、他にも手足のむくみ、乳房の痛み、イライラ感、緊張感などの症状が起きることがあります。月経がはじまると解消されるのが特徴です。ホルモンバランスの崩れや精神状態、栄養状態などが関係しているのではないかといわれています。また生理前後(生理2日前~開始後3日目)に「月経関連片頭痛」と呼ばれる頭痛が起きる人も少なくありません。